【貧困生まれ片親育ちぼっちが選ぶ】悩み別本紹介!第二弾【家族・友達編】

  • 2020.06.16
【貧困生まれ片親育ちぼっちが選ぶ】悩み別本紹介!第二弾【家族・友達編】

1.家庭の悩みも本で解決

悩み別本紹介、第一弾は恋愛編でしたが、それと双璧を成す人間の悩みは「家の問題」ではないでしょうか?

「家が貧乏」「家族が上手くいかない」「学校で浮く」といった、自分では変えることのできない問題

そういう問題こそ、本の出番です。(結果全部本の出番なのですが。笑)

なぜなら環境は変えられないので、痛みを分かち合うか、考え方の転換でしかそれらの問題は解決しないからです。

タイトルにもある通り、筆者は「貧困生まれ片親育ちぼっち」の3コンボですが、死ぬほど自己肯定感が強いです。

そんな私が自己肯定感育てるために何度も繰り返し読んでいるメンタル回復本を紹介します(/・ω・)/

2.学校部門

サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』

  • 状況:学校やめて、家出する。
  • 対象:学校にも家にも居場所がない人
  • あらすじ:学校も家も、世界中「インチキ」だらけだ。そう思った主人公がどこか遠くへ旅に出ることを決意する話。
  • 長さ:332ページ

時代を越えて読まれ続ける青少年のバイブルです。

学校のみんなはインチキばかり、大人もインチキ、外を歩けば下品な落書き、家族だって誰も僕を見ちゃいない。

しまいには本当の自分が何なのか分からなくなってくる。

野崎孝訳の本作で度々出て来る「インチキ」という表現がきっと居場所のない人に、ばっちり「くる」んだと思っています。

私もそうでしたし。

居場所のないすべての人はこれを読めばほろりと泣いてまた明日もなんとかやれる。

高野悦子『二十歳の原点』

  • 状況:貧乏、学生運動参加中、恋愛も上手くいかない
  • 対象:強がってるけど本当は寂しい人
  • あらすじ:というか、二十歳で鉄道自殺した女の子のリアルな日記をまとめたもの
  • 長さ:228ページ

マイナー×日本版、青少年のバイブルです。

何かの行動を起さねばならぬ。でなければ、ただすべてを受身に、生きることもなく死ぬこともなく、生きていくようになるのではないか。

高野悦子『二十歳の原点』,新潮文庫

この一文、人生に迷っているときに読んだら泣いちゃいます

何かしなきゃ。でもどうしたらいいんだろう。何もしないでいたら死んでいるも同然な気がする。

モラトリアムな学生時代特有の悩みです。

そして極めつけにこれです。

真実と人間を求めるって?私の求めているものは愛なのだ。

高野悦子『二十歳の原点』,新潮文庫

哲学、思想に悩んでも、結局「愛」や「優しさ」、「孤独」というものが、我々人間のテーマなんですよね。

野間宏『暗い絵』

  • 状況:貧乏、友人が学生運動に参加して死んで行く
  • 対象:仕方なさを許したくない人
  • あらすじ:大学に馴染まず、数少ない友人とだけ心を通わしていた主人公だが、その友人らは学生運動で死んで行く。
  • 長さ:103ページ

高校の時の大好きだった普段明るい現代文の先生が突然「この本を読んだら、読む前の自分には戻れません」と勧めた本

タイトルの「暗い絵」とはブリューゲルの絵を指しています。

その絵の感覚を共有できる数少ない友人しか主人公には心を許せる人がいません。

その友人たちが次々、学生運動に参加して獄死していくのですが、主人公には友人らの行動が間違っているとは思えない。

彼には彼等の行動が間違いであるとは考えられなかった。

野間宏『暗い絵・崩壊感覚』,新潮文庫

何が正しくて何が間違いなのか分からない、学校の人たちもそれを分かってくれない。

それに賛同してくれる本です。

3.貧困部門

ドストエフスキー『罪と罰』

  • 状況:貧乏過ぎて大学退学、貧乏過ぎて人殺す
  • 対象:貧乏学生
  • あらすじ:貧乏過ぎて大学退学した主人公は、一つの罪は百の善行で償われるという理論のもと高利貸しの老婆を殺してしまう。
  • 長さ:973ページ

言わずと知れた不朽の名作のこちらは、貧困に効く文学です。

なんてったって、貧困に追い詰められすぎて人殺しにまでなってしまいます。

しかしこの本の優れた点は、主人公が「特別じゃない」ところだと個人的には思っています

ナポレオン等の英雄が人を殺しても讃えられているのと同じ理論で高利貸しの老婆を殺した主人公ですが、後に自問します。

ぼくが、権力を持つ資格が自分にあるだろうか、と何度となく自問したということは、つまりぼくには権力をもつ資格がないことだ

ドストエフスキー『罪と罰』,工藤精一郎訳,新潮文庫

つまり主人公は、頭では理論に従っていても、心ではその理論の重さに耐えきれていない、≪凡人≫なんです。

そこが我々と何ひとつ変わらない人間なんだ、と感じさせます。

まさに、貧困に悩んで何かとんでもないことをしそうな時に考え直させてくれる文学です。

モーパッサン『脂肪の塊』

  • 状況:階級社会の中の娼婦
  • 対象:階級社会を感じて泣きたい人
  • あらすじ:馬車の中で、娼婦が金持ち達に弁当を分けてやるが、その馬車が敵に捕まると、金持ちたちは娼婦を人身御供にする。
  • 長さ:69ページ

階級社会で下に位置する娼婦の悲しすぎる現実が描かれた短編です。

娼婦の優しさと、金持ち達の無慈悲さ、そして差別が対比されます。

生れた階級によってここまで運命が決められてしまうのか、と絶望してしまいます。

生れた階級や貧困に悩んだ夜に読んで大泣きしたら、なんとなく、すっとする本です。

解決のない悩みに、共感を。

小林多喜二『蟹工船』

  • 状況:貧困層、劣悪な環境で労働させられる
  • 対象:貧乏なめんな精神になりたい人
  • あらすじ:劣悪な労働環境の「蟹工船」に乗せられた貧乏人達が、このままではいけないと気づきストライキを起こす。
  • 長さ:109ページ

「おい地獄さ行ぐんだで!」

小林多喜二『蟹工船・党生活者』

という超印象的な冒頭のプロレタリア文学の代表作。

直球で貧困にガツンとくる話です。

貧乏人は「知らない」から貧乏のままなんだ、と教えてくれる偉大な本です。

四の五の言わず読んでみれば、ハングリー精神がふつふつと漲る。

このままではいけない!貧乏なめんな!やってやる!と思わせてくれる魂の文学!

4.家族部門

 レベンクロン『鏡の中の少女』

  • 状況:拒食症
  • 対象:家で居場所が無い人
  • あらすじ:バレエの教室に通う主人公はダイエットをきっかけに拒食症になるが、本当の原因は家族の問題だった。
  • 長さ:345ページ

拒食症女の子を主人公に、家族の問題に深く切りこんだ本です。

『罪と罰』もそうでしたが、この本も、主人公は普通の女の子です。

家族もちゃんとみんな揃っていて、割と普通の生活を送っている。

それなのに、居場所のなさを感じている、という点がミソです。

「ほしがる気持ちを憎んでる。だって、絶対に手に入らないものがほしいなんて。」

レベンクロン『鏡の中の少女』杵渕幸子,森川那智子訳,集英社文庫

このセリフに何度泣かされたことか…。

どんな家族構成の人でも、このセリフにはやられます

拒食症の治療が進んでいく話の中で、自分も治療されているような感覚になる最高の一冊です。

桜庭一樹『私の男』

  • 状況:父娘
  • 対象:ファザコン
  • あらすじ:両親を失った主人公は親戚の男に引き取られ親子になるが、次第に二人は男女の関係になり、共依存に陥る。
  • 長さ:445ページ

映画にもなっていますが、映画よりももっと原作の方が泥沼です。

ネタバレが怖いのであまり深くは書きませんが、「父」というもの「娘」というもの、そして「家族」というもの。

そういうものの、あまり知りたくはない部分を見せつけられます。「家族」は案外グロテスクなもの。

ちなみにファザコンの人が読むともうどうしようもなくて泣きます

解決はしないけど泣いちゃってください。

カフカ『変身』

  • 状況:虫になって家族に嫌われる
  • 対象:家族の脆弱さを知りたい人
  • あらすじ:ある朝目覚めると虫になっていた主人公が家族にめちゃくちゃ嫌われる。
  • 長さ:95ページ

不条理の代表作、カフカの『変身』は、家族の悲しさの本でもある。

虫になっただけ(?)で家族ってこんなに態度変えるんだ…

人は見た目じゃないって、あれ、全然嘘じゃん…(もう人ではないけど)

そんな感じの話。

結構ポップかと思いきやめちゃくちゃハードな話です。

家族に不信感を抱いている人、どうぞ読んでさらに深めてください

そして、虫になることはないからこの主人公よりはマシだな、と思って少し安心してください

それが不条理の「使い方」だと私は思っています。

岡本かの子『晩春』

  • 状況:もう!弟ばっかり!
  • 対象:兄弟(姉妹)にやきもち妬いている人
  • あらすじ:もう!弟ばっかり!私のことは誰もわかってくれないんだから!
  • 長さ:めちゃくちゃ短い

阪大の赤本解いてたら出て来てちょうどその時の気持とリンクしすぎて泣いた本です。

兄弟(姉妹)のどちらかにばかり親が甘いような気がする

どちらかにばかり構っている気がする。

そして自分が頑張っている時や辛い時なんかだと、その「気がする」がめちゃくちゃしんどいんですよね。

しかも親に直接言っても「そんなことない」とか言うんですよね

そういう時に読んでいじけることが出来る本です。

短いのにめちゃくちゃ響きます。

5.終わりに

以上の10作品を選びました。

家庭環境は変えられない。

だから基本は泣いて、いじけて、そしてそれをバネに、という形でメンタルを回復していくのが望ましいと思います。

そうしているうちに、なんだかそんな環境に生まれた自分を逆に肯定できるようになっちゃえばこっちのもんです。

ガシガシ読んでいきましょう。

悩み別本紹介!第一弾【恋愛編】はこちら→https://decadence666.com/how-to-love/

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