太宰治おすすめ記念館【作品・名言をめぐる】

太宰治おすすめ記念館【作品・名言をめぐる】

私は確信したい「人間は恋と革命のために生まれてきたのだ」と。

太宰治『斜陽』,新潮文庫

時代を超えて世界に違和感を覚える人類全てに救いを与える作家・太宰治とその名言。

今回は、「変態文学大学生」という愛称でTwitter界を震わせている私・吉行ゆきのが

大大大好きな太宰治のゆかりの地を巡った記録をお届けします。

現時点では太宰の過ごした街・三鷹(東京都)と、出生の地・青森の紹介となっております。

生きていく上で少しずつ増えていく愛に溢れた投稿になっております・・・

太宰治出生の地・津軽(青森)

或るとしの春、私は、生れてはじめて本州北端、津軽半島を凡そ三週間ほどかかって一周したのであるが、それは、私の三十幾年の生涯に於いて、かなり重要な事件の一つであった。

太宰治『津軽』,新潮文庫

太宰ファンの中でも人気の高い作品『津軽』。

『人間失格』『斜陽』などの暗いイメージと、愛人との心中などのスキャンダラスなイメージの強い太宰。

しかし、この『津軽』には、呑んだくれで俗っぽいところもありながら、家族思いで感受性豊かな親しみやすさをもった人物像が現れています。

そんな太宰に想いをよせながらの旅は、少しほろっときちゃうようなものになりました。

斜陽館(金木町)

記事冒頭の有名な言葉の出典でもある『斜陽』にゆかりもある、太宰が生まれ育った家そのまんまです。

太宰がいかにお金持ちのおぼっちゃまだったのかがわかります。

見てよこれ。正直、豪邸すぎてヒキます。笑

ほぼ全館撮影可、QRコードで読み込める無料音声ガイドや・・・

太宰になりきれる撮影スポットなど・・・かなり充実した内容。

お庭もものすごい・・・

「え?バイオに出てくる洋館?」みたいになってくる階段とかも。

ここは太宰達子供の勉強部屋だったそうで、左から二番目の紙に『斜陽』って言葉があるんで、『斜陽』って言葉は馴染みがあったんだそうで。

とかも音声ガイドが教えてくれる。

『女性徒』の言葉なんか、今流行りの「エモい」って言葉にもハマるようなのもあるなって、この撮影スポットで写真撮ったときに思ったりしました。

そういう、時代を超えた普遍性なんかも文豪たる所以ですよね。

とにかく豪邸。

コロナ前なんかはかなりの動員数だったとか。

ハイ、ここでストップ!

斜陽館だけ行って満足しかけてるそこのキミ・・・!

次のスポットに行かないと絶対後悔するぜ・・・!

なんなら次の場所優先でもいいんだぜ・・・!

太宰治 疎開の家(金木町)

「斜陽館に行く人は多いんですけど、こっちに来る人はあまりいなくて・・・」

「太宰の兄の持ち家を見て、創作活動の拠点を見ずに帰る、ちょっぴり皮肉ですよね」

そんなふうに少し寂しそうに語ってくれたのがここ「太宰治 疎開の家」のご主人でした。

あいにく、この日は雨が土砂降りで。

正直、私も斜陽館見た後こっちに寄るか迷ってました・・・(スミマセン)

でも、寄って良かった。

というか、正直、斜陽館よりも「楽しさ」においては遥かに優れていました・・・!

というのも、こちらのご主人、ガイドしてくれるんです。笑

斜陽館よりはそれは豪華さには劣りますが、

こちらは、太宰が実家と絶縁状態になったのちに気まずいながら戻ってきた新座敷で・・・

23の名作を実際に生み出した「ガチ書斎」なわけでして・・・

更に、太宰愛がダバダバに溢れたご主人が

「この本のこの部分はこの部屋のことなんですよ・・・」

とかものっそい魂に響くことを教えてくれるんですよ・・・

ヤバくない??

ちょっと『故郷』の解説聞いた時泣きそうになってしまった。

一人だったら泣いてたと思います本当に。

そういった、自分じゃわかりっこない情報を直に感じれるのって、実際に行く醍醐味ですよね。

そういう意味でめちゃくちゃここ、推してます。

座ると文才がつくと言われている太宰のガチ書斎机にも座れちゃうの。

どうです?記事の文才あがったかな?

これで500円はほんと、安すぎです・・・

帰りにお土産屋さんで、

「太宰のこの作品好きなんですけど、オススメありますか?」って聞いたら

たくさんオススメしてくれて最終的に

「ああ・・・もうオススメやめます・・・止まらなくなる・・・」

と更に太宰愛溢れてたご主人本当素敵・・・

赤い屋根の喫茶店「駅舎」(金木町)

金木町を出る前にまたストップ!!

こちら、『津軽』にも登場する旧「芦野公園駅」を改修した喫茶店です。

店内にも当時の駅の様子が残る・・・

外はもろ「駅」!!!

しかも、写真には撮れなかったけど、今でもここの線路を津軽鉄道が通ってました・・・

これは「昭和の珈琲」

文豪達が飲んだ味、らしい。

太宰ゆかりの地の本も多くあったので、天気が良かったら散歩の計画立てるのにも良いかも。

ナポリタンに

梨のケーキが美味。

『津軽』の壁紙もテンション上がる。

赤い屋根の喫茶店 駅舎

太宰治 まなびの家(弘前市)

ちょっと待って!!!!

ここも絶対いった方がいいよ!!!!

こちらは「金木」から車で1時間弱。

弘前市の太宰スポットであります。

だけど見逃さないで!!

謎の文学館行くなら絶対にこっちを優先して!!!

文学館をディスってるわけじゃないのだけど、やっぱり太宰好きなら、生の声を聞ける方が良くない??ってだけです・・・

太宰が弘前で下宿していた場所だそうで・・・

こちらも少し、お話を聞けました・・・!

2階のこちらが実際に太宰が泊まっていた部屋

たくさんの太宰の写真も多くはここで撮られたとか。

(良い環境や〜ん)

とか思いながら見てたら

「この部屋で、太宰は自○を図ったんです。」と。

え!?!?!?(ドキドキ)

文学ファン、謎の興奮。

そんな部屋に・・・・今・・・私は・・・

危うく新たな性癖に目覚めるところでした。

でも、純粋に、そんな場所に時を超えて自分が今いるって、凄くないですか?

しかも、教えてもらえなければ、絶対に気づかなかったし・・・!

そしてこれ。

うっすら見えますか・・・

傷のような数式。

これは、太宰の直筆の落書きだそうで・・・

そんなもん・・・

興奮してしまうがな・・・

ありがとう・・・(昇天)

そしてこちら。

「高校生の津島修治が執筆した小説です」

「無間奈落」・・・・

厨二病拗らせてますがな・・・・

とまあ、とても楽しいスポットだったので絶対行ってくださいね。

ヤマニ仙遊館(大鰐町)

先程の「まなびの家」での自○未遂後、お母さんと一緒に療養として数日間滞在したとされているのがこちらの宿です

国登録有形文化財ですぞ。

⬇️

登録有形文化財の宿 ヤマニ仙遊館

なんと今回は、二分の一の確率で実際に泊まったとされる「菊の間」をゲット。

コロナ明けの今がビッグチャンスですぞ。

数年前まで客足が引いたなどの原因もあって休業してたそうなので、そんなことが起こらないように元気な人はみんな行こうね。

夜ご飯会場(有形文化財)にはミニギャラリー併設で、太宰ファンを虜にする仕様。

夜ご飯。

みんな、今、「普通じゃん」って思った?思ったよね?

私も思ったのよ。出てきた時。

一口食べてみな?

すべての料理が、ひとつひとつ、いちいち、美味すぎるから。

私、舌は肥えてると思うんです。

エンゲル係数ヤバいので。

だけど、本当に想像の20倍くらい美味い。びっくりしますよ。

見てみ、この笑顔。

眼、キマッてるしょ。酒がススみすぎたんです。

地酒もあるし

津軽ワインもあります。

朝ごはんなんてヤバいよ?

津軽では「菊」を食べるみたいで、菊となめこの何かが本当に尋常じゃないくらい美味。

すべてが、いちいち、美味い。

「いちいち」ですよ。美味しくないものが存在しなかった。丁寧。

建物については、良い意味すぎるんですが、「古き良き」状態を保ちまくっています。

割と細かい部分を悪い意味で「小綺麗にしちゃう」ところが多いんですが、

ここは違います。

浴場まで、「古き良き」まま。

泉質は、体の芯までピリピリと温まるような最高の湯。

早起き苦手なのに朝も頑張って起きて入っちゃった。

階段も赤絨毯で最高〜です。

大鰐で有名な茶臼餅がお部屋に置いてあるのでそれも戴けるよ。

一泊5000円〜と割とリーズナブルなのでみんな行くべし⬇️

登録有形文化財の宿 ヤマニ仙遊館

最寄りの「大鰐温泉駅」では、嬉しいおもてなし足湯コーナー。

寒い季節だったのでホカホカの湯げが見た目にも嬉しい。

宿で爪が剥がれるハプニングが発生したので片足だけで足湯を楽しむ変態文学大学生。

大鰐温泉は都会の残瀝をすすり悪酔いするなどの事はあるまいと私は思い込んでいたいのである。

太宰治『津軽』,新潮文庫

こんなふうに太宰の思い入れ、というか、信仰・希望のようなものが強かった大鰐温泉。

安心してよ、太宰。

と言いたくなるような、素敵な街並みの大鰐と、最高のお宿でした。

青森:太宰治エリアマップ・移動時間

めちゃくちゃ手書きですが案外こういうのが一番見やすいのよ。

ということで、

新幹線「新青森駅」から、「金木」までは車で約40分。「大鰐」までも約40分。

「大鰐」から「弘前」は約1時間。

「弘前」から「金木」は約1.5時間ってとこです。

今回はここに書いてない「寺山修司記念館」も含めた青森旅になったのですが、

実際、車がないと移動時間が大幅に増えるかつ、レンタカーがそこまで高くないので、車移動がオススメです。

レンタカーの予約は、じゃらんで10%ポイントついたのでオススメ。

⬇️

“旅”をもっと自由に 〜車に乗れば、楽しみはもっと広がる〜

太宰が過ごした街・三鷹(東京)

こちらは春に関東に40日したときに巡った「三鷹」編。

こんなふうに、街の至るところに太宰の痕跡があってかなり「アガる」。

三鷹自体良すぎる街だったので、太宰以外のこともそのうち記事にする予定です。

太宰治文学サロン

小さいながら、しっかりとした展示でした。

学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練のそこに一つかみの砂金が残っているものだ。これだ。これが貴いのだ。勉強しなければいかん。そうして、その学問を、生活に無理に直接に役立てようとあせってはいかん。

太宰治『正義と微笑』,新潮文庫

受験生の時泣いちゃった言葉。その『正義と微笑』の展示をこの時はやっていました。

模型で見る、太宰の三鷹の家。

家族の痕跡なんかも見えて、

「ああ、割と普通に生きていたんだなあ・・・」と感慨深い。

太宰治・入水の地

太宰の入水の地である玉川。

桜の季節で、ゆっくり歩くとやっぱり涙がちょちょぎれそう。

そんなことで、と思うかもしれないけど、

今どき文豪の本なんて読んでる人、時代に馴染めないハミダシモノしかいないんだからね。

これが太宰入水の地の目印、「玉鹿石」。

今見ると、金木町産なんですね。

「入水の地!!!!」ドーン!!!

なんて俗っぽくされてなくて少し安心。

『女生徒』の

「この頃俗っぽくなったわね」って言われて落ち込むシーンなんか、永遠の記憶だもの。

ちょっと行ったところに、記念碑。

全ぶとても控えめで、歩きじゃなきゃ見逃しちゃうようなもので、そこがとても良いんだよね。

是非、晴れた日に電車で行ってみてください。

三鷹市美術ギャラリー

ここは常設ってわけではないのだけど、時々太宰の展示をやっているみたい。

この時は、ちょうどさっき「太宰治文学サロン」で模型で見た太宰の家が再現されていました。

終わりに

今どき文豪巡りなんてする人が少ないのか、どこもかしこも空いていた。

だけどそれが心地よかった。

静かに、遠い昔に身を沈める。

ハミダシモノの、憩いの場。

たまにはスマホなんかやめて、文庫本片手に旅するのも良いじゃない。

「ね、なぜ旅に出るの?」

「苦しいからさ」

「あなたの(苦しい)は、おきまりで、ちっとも信用できません」

太宰治『津軽』,新潮文庫

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